淋しい果実

くちびるにさえ あなたは触れもしないで
静かな声で 「おやすみ」と闇へ消えた
いつもなら 二人の時間 深めてたはずね

こんな 夜もあるでしょう…
胸騒ぎ 打ち消して
だけど 熟れた果実には
淋しさは 弱いのよ
淋しさは 弱いのよ

シャワーの後は ほのかな明かりの下で
退屈しのぎ マニキュアで爪を染める
ひとつずつ あなたの仕草 想い出しながら

こんな 夜もいいじゃない…
自分へと 言いきかせ
きっと 熟れた果実でも
ほろ苦い 味がする
ほろ苦い 味がする
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