ゆきずり

「お前は俺のすべてだったよ、苦労ばっかりで許しておくれ、
俺はひとりで旅に出る、お前の面影忘れるために」

指輪のひとつも やれない俺に
二年もつくして くれた奴
別れの苦しさ 耐えてたお前
わかっていたのさ いたいほど
ゆきずりの 町に来て
ゆきずりの 酒を飲む
お前の涙の 味がする
「俺のことなんか忘れて、幸福になれよ」

世間の掟に しばられながら
愛してしまった 俺たちさ
こんなに辛いと 思わなかった
男ひとりの 旅の果て
ゆきずりの 町に来て
ゆきずりの 酒を飲む
酔うほどむなしく なるばかり
「もうすぐ冬がやってくる、身体だけは気をつけろよ」

二人でくらせる 世界がほしい
お前の言葉が 身をせめる
詫びてもすまない この俺だけど
幸せ祈って いるんだよ
ゆきずりの 町に来て
ゆきずりの 酒を飲む
どこかで一声 泣く汽笛
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