新宿情話

新宿は 西口の
間口五尺の ぽん太の店が
とうとうつぶれて 泣いてるヒロ子
三畳一間でよかったら
ついておいでよ ぼくんちに

東京は 広いから
親も故郷も 知らない人が
ヒロ子の他にも いっぱいいるさ
泣くのはいいけど 泣いたなら
ぼくの笑顔が 見えなかろう

これからは どうなるの
赤いランプの 最終電車
しょんぼり見送る ヒロ子の涙
風呂敷包を 中にして
つなぐ手と手に 霧がふる
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