わたし

空高く飛べる鳥になって
誰も知らない街へゆきたい

美しく儚い花になって
きれいなうちに散ってしまいたい

ないものねだりばかり
うらやんでばかり

いつも 自分じゃない誰かに
なりたかった

でも あなたが
この身を そっと 抱きしめたとき
はじめて 感じた
わたしは わたしに
生まれてきてよかった

期待して キズつくくらいなら
ひとりぼっちが 気楽でいいや

ひびわれる心を たもつには
自分にうそをつくしかなかった

そんなわたしを見て
あなたは 言ったの

キミはしあわせが似合う人だよ
ねぇ 笑って

ただ あなたが
この手を そっと つつんでくれて
涙が こぼれた
大きなその手も
小さく ふるえていた

いまの自分だから
二人が巡り会えたとしたら
いままでのかなしい記憶も
すこしだけ 愛せる気がする

まだ すべての自分を
好きにはなれないけど
信じてみたいの
生きるよ 明日も

ただ あなたが
この身を そっと 抱きしめたとき
はじめて 感じた
わたしは わたしに
生まれてきてよかった
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