夢夜舟

夢の運河をgondola(こぶね)で 漕ぎだせば
月の光が 果実酒を ゆらす
甘い吐息を ベッドにこぼしたら
夜の深さに 溺れてしまう

男と女 漂いながら
まだ見ぬ国へ 流れてゆく

過去も未来も 抱いて 抱いてしまえば
寂しいだけの まぼろし
愛は不思議なきっと 生きものだから
飼いならすこと 出来ない

夢のどこかで はぐれてしまったら
やがて他人に またもどるだけ
浅い眠りを 背中で数えても
やせたRadio(ラジオ)が 喋べり続ける

男と女 辿(たど)り着いても
ひとつになんか なれないのに

時をさまよい そして そして 覚めれば
つかめぬままの かげろう
愛は自由が好きな 生きものだから
手なずけること 出来ない

過去も未来も 抱いて 抱いてしまえば
寂しいだけの まぼろし
愛は不思議なきっと 生きものだから
飼いならすこと 出来ない
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