13月のアテネ

君は いまごろ 相変らず
にぎわう街に 時間を埋めているだろうか
僕は はるかに クリスマスを
引きずっている 13月のアテネ
2000年の 墓守の街
白い家並に 乾いた風が吹く

君は 今夜も 相変らず
ぬるいバスに 肩まで埋めているだろうか
僕は ホテルの  ベランダ越し
枯木並木 13月のアテネ
石造りの部屋 高すぎる天井
アクロポリスも 月だけは変わらず

この地に昔 宇宙背負った
つじつま合わせの 天才の群れ
役に立たない 重い荷物は
誰もが背負う こともないのか

君は 明日も 相変らず
上手に泳ぎ 暮らしを埋めているだろうか
僕は 一番 空に近い海
エーゲ訪ね 13月のアテネ
バイクの音して 美少女の影
はしゃぐ声して 歴史はため息か

この地に昔 宇宙背負った
つじつま合わせの 天才の群れ
役に立たない 重い荷物は
誰もが背負う こともないのか
役に立たない 荷物を背負う
遅れた旅の 始まりアテネ
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