寒すみれ

雨がみぞれに いつしか雪に
女の心も 寒さつのります
書いてむなしい この手紙
せめてひとりを まぎらわす
抱いてください もう一度
冬に咲く花 寒すみれ

ドアの片隅 並べた傘が
あなたを探して 今も待ってます
雪を払って 襟を立て
ふいに訪ねて 来るようで
風の音にも 目を覚ます
涙むらさき 寒すみれ

夢を追いかけ この街離れ
噂が絶えても あなた信じます
逢えるその日の 薄化粧
ひと目だけでも 見せたくて
雪よ隠して 哀しみを
命けなげに 寒すみれ
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