残桜 -zanka-

「明日もまた会えるね」と 笑ってた心の 徒桜(あだざくら)

花霞 煙りたつ彩(いろ) 誘(いざな)われ 辿りついたら
花影は 水の紋に 揺れて堕ちた

温もりを 伝えあうように 開く 桜(はな)のように
平凡に咲いて 散りゆく人生(みち)は
どこに落ちてるだろう

刻まれる 針 止まる 満開の心に 桜雨(さくらあめ)

花嵐 突然の風 立ち止まり 瞳(め)を開いたら
花筏 水面覆い 流れ去った

ゆく春を 惜しみあうように 開く 桜(はな)のように
平凡に生きて 共に逝くこと
叶うのならば 嗚呼…

北風と太陽が 皆 平等に降り注ぐものなら
嵐を乗り越えた先に 大輪(きぼう)が咲くと...

気がつけば 枯れゆく枝に ひとり 残されてた
手折られて 朽ちゆく傷が 渇きゆくまま
来る冬を 迎え撃つように 開く 桜(はな)のために
平凡ないのち 注げる日まで
狂い咲き続ける…
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