あゆむひと

ぼくらは小さな存在で
満たされないなにかがあるたび
弱さに打ちのめされてきた
もがくほど動けなくて

泣かないで 旅人よ
君はまだ なにも掴んでいない
遠くの風が 背中を押す
君はなにも 始めてない

君が傷つくことで 悲しむ人がいるということ
君が笑ったときに 笑顔になれる人がいるということ
大切はすぐ側にあった 温もりと共にいこう

みんなが通り過ぎて言う
「雨ならいつか止むはずだよ」と
でも今 いま、降り注ぐ雨に
耐えられないだけなんだよね

立ちすくむ 旅人よ
孤独を味方にできないとき
例えばこんな歌があれば
君とぼくは つながれるかな

何度も留まりながら 歩き続けて戦い続けた
偉くも ゆたかでもないけど とても優しく強くなれたはず
君にだけ出来ることがある
迷いながらでも 生きて

閉じた君のその眼が ずっと開かなくなるときまでに
君はまぶたの裏にどれだけの景色を残していくの?

多くの出会いや別れ これからきっと君にあるでしょう
「出会えてよかった」と笑って 別れられたら幸せなのでしょう
弱くない 君は弱くない
温もりとともに 大切とともに
迷いながらでも 生きて
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