ふるさと

離れて気付く 懐かしい
パン工場の甘い香り
いつも優しいミドリのおばちゃん
元気いっぱいの笑い声

昔はわからなかった
こんなにも小さな町だなんて
昔は気付かなかった
こんなにも綺麗な夕陽なんて

窓から飛ばした紙飛行機
風に乗ってどこまでも
飛んでいくような気がしたんだ
先生には内緒だけど

離れて気付く 懐かしい
町内会の御神輿
いつも美味しいゴマ塩むすび
元気いっぱいの笑い声

ぼくの記憶を辿って
あなたに会いに行けるなら
故郷のぬくもりを感じて
歩き続けよう

夕方になると「ゆ」の暖簾くぐり
町角に集う人の波 銭湯の湯気が立ち昇り
肩のコリ 砂ぼこり落とし まるで極楽
外に出ると遠くのほうで
電車の音がかすかに聞こえた
いつだって優しく迎えてくれる
ここだと自分らしく居れる
そんな場所なんだ
誰にでも必要なもの 大切なもの
西に向かうカラスの鳴き声さえ
ここで聞けば温かい

離れて気付く 懐かしい
空き地の花火大会
いつも淋しい 真夏の終わり
元気いっぱいの笑い声

ぼくの記憶を辿って
あなたに会いに行けるなら
故郷のぬくもりを感じて
歩き続けよう

離れて気付く懐かしい
ふるさとへの「ありがとう」
いつも恋しい ぼくたちの町
元気いっぱいの笑い声
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