あいつ

サンダル片手に 歩き続けた砂浜
子供の笑い声 潮風に響いてる
割れた貝殻 拾って沖へ投げれば
素足に寄せる波が サヨナラと答える
高速飛ばす車の中で “二度と会えないわ”と誓ったのに
袖なしの肩が やけに冷たくて もう あいつが恋しい

知らない誰かが話しかけてくる夕暮れ
こんな風にあいつも女の子 誘うのね
サーファーきどって 潮の香り 漂わせて
私と二人の時は 甘えるだけのくせに
ゆれ動く波と ときめく音を 肌に痛いくらい感じたなら
嘘のロマンス みやげ話に すぐにあいつに帰るわ
高速飛ばす車の中で “二度と会えないわ”と誓ったのに
袖なしの肩が やけに冷たくて もう あいつが恋しい

遠くクラクション鳴るたびに ほら 振り向いてしまう
笑顔投げるあいつがいそうな気がして
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