昭和生まれの俺らしく

親父の年を 七つも過ぎて
わかったことは なにもない
男は畳 一畳あれば
昔に逢える 夢ん中
涙のわけは 語らずに
酒場の隅に 置いてゆく
昭和生まれの 昭和生まれの
俺らしく

愛とか恋に 愛想(あいそ)がなくて
ためいきだけが 風に舞う
道端咲いた 名もない花よ
おまえがなぜか いとおしい
時代にずれた 性分と
からりと笑い 襟を立て
昭和生まれの 昭和生まれの
俺らしく

歩いた歳月(つきひ) 刻んだ顔に
夕陽が沈む 今日もまた
倖せなのか 訊かれた時は
小さな声で 歌うだけ
命がもしも 尽きたなら
友達ひとり 泣けばいい
昭和生まれの 昭和生まれの
俺らしく
昭和生まれの 昭和生まれの
俺らしく
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