手酌さのさ

ひとりでやります 手酌がいいわ
今夜はしみじみ 熱燗で
髪のほつれがネ こいしがるのよネ
まして 雨降る こんな夜は

たがいに独り身 さびしい仲で
世間に遠慮は ないものを
深くなるほどネ なぜかその先ネ
わかれともなく 別れたの

扉があくたび きき耳たてる
みれんな性です おんなです
紅のお猪口をネ 指ではじいてネ
さのさ ひと節 ほろり酒
さのさ ひと節 思い酒
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