三日月物語

男と女のちぎりは
三日夜通いが定めやら
白い朝露消えたって
愛はどこまでどこまで消えない
あー恋の名残りに舞い散る桜
風にはらはら風にはらはら
夜空にふりしきる

こころの刹那さこらえて
誰を呼ぶのか春告鳥(うぐいす)よ
癒(き)えず忘れず捨てられず
夜ごと縛って縛って乱れる
あー満ちた月ならいつかは欠ける
銀の雫で銀の雫で
夜空を染めながら

あー炎えてメラメラ躰に絡む
蜘蛛(くも)の生糸(シルク)が蜘蛛の生糸が
夜空にふりしきる
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