初春

御世(ミユ)ぬ春風に 誘わりてぃ出ぢる
深山鴬ぬ ふきる秀(シュ)らさ
(ハヤシ)サッサ ヒヤルガヘイ
サッサ ヒヤルガヘイ

何時(イチ)ぬ世ぬ千代に うち笑(ワラ)てぃ咲ちゅが
待ちかにてぃ居たる 花ぬちぶみ
(ハヤシ)

初春になりば 花ぬ風たゆてぃ
袖に匂いうつち 遊ぶ嬉(ウ)りしゃ
(ハヤシ)

待ちかにてぃ居たら 深山鴬ぬ
初春ぬ梅ぬ 花ぬ匂い
(ハヤシ)

ヒヤ 鴬ぬ他(フカ)に 知る人やねさみ
奥山に咲ちゅる 梅ぬ匂い
(ハヤシ)

ヒヤ 春んいななたい 果報(クヮフ)ぐとぅぬ目(ミ)ぬ前(メ)
心うちゃがゆる 年や今年
(ハヤシ)

ヒヤ 梅ん匂い秀らさ 言語(イカタ)れんあかん
ゆらてぃながみゆる 花ぬくかじ
(ハヤシ)

ヒヤ ましだりゆあぎてぃ ながみりば梅ぬ
月にうち笑てぃ 匂い勝しゅさ
(ハヤシ)
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