脈時計

何も言えずに見て見ぬふりして 聞き出すことが怖くて
わかっていたのに終わりは近いと あなたの瞳に私はいない

キスした時も 抱きしめた時も
気持ちないこと 理解してた
だけどあなたの そばにいたいと思ってしまう
自分を殺して 忘れようと消し去ろうとした

“わからないまま わかりたくない そうやって 針を見つめてた”
“あの温もりが あなたの声が 不安な気持ちを 無にしてた”
“薄れゆくそれを 私は眺めて 赤い涙に泣いていた”
“わかっていたよ 始めからこうなること でも好きだった”

それでも“もう一度だけ”と叶わないこと知ってる馬鹿だよね…

脈時計が音を立て伝う「おやすみ」とこの手に
(ticktackと脈を打つ針が)
すれ違う 二人の針は交わらずに

ticktack 脈を打つ針と赤い百合
ticktack 拭え切れない 過去と現実
ticktack 歩幅の違う針を待たずに
ticktack 鳥籠の中 そっと 目を瞑る

“わからないまま わかりたくない そうやって 針を見つめては
手首を傷付け 涙を流し 染まる自分に癒された”
“薄れゆく意識の中でも あなたの顔だけはいつも描いてた”
“時計の針は静かに眠り”

優しさ、声も、仕草も全部 卑怯だよ いつだって
もう見れない 聞こえないから さようなら

脈時計が音を立て伝う「おやすみ」とこの手に
(ticktackと脈を打つ針が)
すれ違う 二人の針は交わらずに
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