木枠の窓

雨降りの暗き朝の
目覚め悪しきは
凡そくだらん人生
悪夢の中

今すぐ立てよ、男よ
窓を開ければ
雨雲の黒き儘に
鈍く光る

力と風
渦巻く今日だなぁ
孤独と雨
身を打つ今日だなぁ
西の空は予感に満ちていた
開けっ放している木枠の窓

拓かれて味気の無い
日々の行く方に
項垂れて諦め顔
『さよなら、君』
木漏れ陽に手を翳して
『死ぬな、生きるな』
哀れ人
悲しき性
微笑む癖

力と風
木々が揺れているなぁ
孤独と雨
傘を差そうかなぁ
西の空は薄日が射していた
開けっ放している木枠の窓

―あれは二十八年の虚無と怠惰の形
あれは二十八年の嘘と欺瞞の形―
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