あの頃、わたしたちは

誰かまた とりとめのない暴言を
つぶれたシューズを 今日も はき捨てる
帰り道 伸びる影が 消えないうちに やっと自分の存在を確かめる

誰にも言うなよ いちいち言うなよ
好きでやってるわけじゃない

傷を悟られぬよう 虚栄心が顔を出す
居場所が欲しいだけの あの頃、わたしたちは

叩きつけてはねかえる 苛立ちが
おさまるところに 今日もおさまっていく
いつも通り 群れたがり 臆病者は 咎めることも出来ずに 立ちこめる

誰にも言えない 痛みをおさえる
大人にはわかるわけない

排除されずにいるには 立ち回る顔を持つ
ひとりが怖いだけの あの頃、わたしたちは

チャイムが鳴る 不規則な足並み 階段を駆け上がる
好きで生きてるわけじゃない

傷を悟られぬよう 虚栄心が顔を出す
居場所が欲しいだけの あの頃、わたしたちは
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