ハイヒール

坂道を下るには
高すぎる かかと
その上に このわたし
こんや 酔ってしまい
せめて肩を 貸してくれる
親切が あなたにあったなら
真夜中の影法師
踏んで つまずかないわ

いい人と 悪い人
紙一重だから
しあわせと ふしあわせ
それも 裏と表
下手な嘘を 並べながら
二人して ここまで来たけれど
ハイヒール 脱ぎすてて
わたし 帰って行くわ

大人だから 泣きはしない
立ちどまり ふり向くこともない
酔いどれの 真似をして
笑い転げているわ

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