法王のワルツ

甘い果実のような 君の声が
静まり返る 石畳
たぶらかすたび法王さえも 笛を吹いて踊るだろう
イエス様も聖杯もぜんぶ
売り飛ばすと泣いて だから

羊飼いは 羊を捨て
靴磨きは 街の中から消える

最も原始的な安らぎ それでいて痛み
命を与えもするなら 奪いもするような
どんな絵も どんな詩も 君を語れないだろう
そうやって繰り返す ひとりぼっちのメロディ

羊飼いは 羊を捨て
靴磨きは 街の中から消える

あきらめる事がないように
優しい人に出会うように
少しずつ 離れていくように

そして羊飼いは 羊を追って
靴磨きは キスをしながら磨く
羊飼いは 羊を抱いて
きっと法王たちは 百万回も祈る
×