たそがれ三番地

落ち葉が溜まる 路地の裏
軋(きし)む階段 駆け上がる
手書きの文字の 表札に
ふたりの名前 並んでた
風にふりむくたそがれは
いまもあなたがいるようで
あゝ元気にしてますか
たそがれ三番地
覚えています いつまでも

西日の当たる カーテンは
過ぎた歳月(としつき) 滲(にじ)んでく
貯金もできない 暮らしでも
優しい笑顔 好きだった
耳をすませばたそがれに
いまもあなたの声がする
あゝ元気にしてますか
たそがれ三番地
忘れはしない いつまでも

もうすぐそこも ビルが建ち
思い出までが 塵(ちり)になる
あなたの帰り 待っていた
あの日の月を 置き去りに
風に吹かれるたそがれは
いまもあなたを探してる
あゝ元気にしてますか
たそがれ三番地
逢いたくなれば さみしくて
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