逢瀬

昨晩(よべ)の逢瀬儚(であいみじか)く添寝の淵に
濡れた受粉(はる)の名残が
神秘(やさ)しく光る

はなはどこからうまれてくるの

現世(いま)を生きる宿命(ふしぎ)よ未知(とどか)ぬ永遠(はて)よ
叶うならば再び
回帰(めぐ)り逢いたい

あすはどこまでのぼってゆける

薄紅色の雌蕊(うなじ)に残る契の跡(かたち)
恥らいながら咲きこぼれてる

嗚呼もっとたかく重なりながら
嗚呼もっとたかく漂いながら
嗚呼もっとたかく
ふいにちぎれて昇天(おち)るときまで
×