雪と兵隊

祖国離れて 弾雨の港
すでに「四度」の冬の風
戦する身はいとわねど
無念だ冬の大陸を
雪に人馬の 血が凍る

眼開けば 風雪万里
骨も裂けよと狂う中
国を出てから 幾月ぞ
いななく愛馬(こま)に頬寄せて
兵は涙の進軍歌

何の惜しかろ 五尺の体
よしやこの場に倒るとも
大和男の魂だ
吹雪の空にこの土に
立てて見せるぞ 日章旗
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