威風堂々

山の者なら 山に吼え
海の漁師は 海を恋い
心の憂さを 呑み干しながら
欠けた茶碗酒(ちゃわん)に 嗤ってみせる
負けてなるかよ 男なら
威風堂々 俺の道

祭り太鼓の 勇み節
みのる稲穂も 秋風(かぜ)の中
ふるさと捨てた 男の背なに
命あずけた 女もいたが
待っちゃないだろ 遠い春
昭和生まれの 泪歌

所詮この世は 峠越え
宿は海峡 ふる畳
場末(ばすえ)の酒は 男の酒だ
奢りおごられ 遠慮はせぬが
雪の深さは まだ知れぬ
威風堂々 俺の道
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