ピンクのドレス

あなたと恋におちてから
毎日あなたといっしょに過ごした。
毎晩おんなじベッドで眠って
毎朝おんなじ時間に目覚めた。

ある日あなたがこう言った。
「きみはピンクが1番似合うね。」

その日から私はピンクのドレスばかり。
ピンクのマニキュア、ピンクの口紅で
あなたがくれる愛の幸せに
フワフワ浮かんで暮らしてたけれど

ある日悪魔が現われて
黒いドレスを私にあずけた。

ピンクのドレスしか知らない私。
1度だけ黒いドレス着て
悪いことしたいと思った。
あなたに初めてウソついた夜に、夜に……

真夜中 私が部屋にもどってみたら
あなたはまだ 帰っていなかった。
突然 電話が鳴り出して すぐに
あなたと思って出てみたら

知らない男の声がした。
あなたがさっき 事故で死んだって

受話器を落とした私の影には
悪魔がゲラゲラ笑ってた。
放心状態の私は
黒いドレスを着た私は…。

お葬式はみんなみんな
黒い喪服で涙した。
こんなたくさん黒い服
あなたが私に気づいてくれるよう。

ピンクのドレスで会いに行くわ。
ピンクのドレスで会いに行くわ。
黒いドレスはもう着ないわ
あなたが私を見つけられなかったら
かわいそうだから

ピンクのドレスで待ってるわ。
ピンクのドレスで待ってるわ。
ピンクのドレスで待ってるわ。
今夜はあなたがやって来る
私を迎えに必ず……。
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