テレビ

君のベロの上に寝そべって
世界で最後のテレビを見てた
いつもの調子だ わかってるよ
パンは嫌いだった
さびたアンテナによじ昇って
市松模様の小旗を振った
不思議な名前も似合ってるね
失くさないで ずっと

マントの怪人 叫ぶ夜 耳ふさいでたら
春の風によじれた 君と僕と君と

去年の秋に君が描いた
油絵もどきを壁に飾った
カボチャとナスは仲良しか
それもいいや だって

マントの怪人 叫ぶ夜 耳ふさいでたら
春の風によじれた 君と僕と君と

小舟に乗って 暗闇の外へ
忍者のように そっと近づいて

ブリキのバケツに水をくんで
おなかの大きなママは思った
まぶたを開けてもいいのかな
かまわないさ どうだ

マントの怪人 叫ぶ夜 耳ふさいでたら
春の風によじれた 君と僕と君と
×