放課後キーホルダー

みんながくれた 教えてくれた
あたしの知らない あたしの姿
ねぇこんな 未来の夢に
胸を躍らせていいの…かな?

夕陽が背中を暖める帰り道
みんなより一歩 後ろ歩いた
はしゃぐ笑顔の邪魔をしないように
幸せの涙 飲み込んだ

きっと3秒も 会話の間あけたら
気付かれるから「…ありがとう」なんて
咄嗟に変な声だしちゃって…

指を大空に 誤魔化すように
さしながらあいつがこう言った
「一番星を見つけたんだね?」
「ありがとうはこっちの台詞だよ」と

制服の袖 隠し拭いた何かが
しょっぱくってさ…

あと少し行けば ちょっと嫌いな交差点
チクリ胸の奥 痛くなるんだ
みんながバラバラ あのコトバ言い合って
一人違う道…手を振った

鞄に擦れる 静かなキーホルダーの音
風の冷たさにキンと交じり
黄昏の寂しさ連れてくる

でも突然は急に抱きしめた
「もうちょっとだけ星を話さない?」なんて
あったかいシャツ越しの声
震えに気付いたあいつは

「そのまま聞いて…?一人じゃないよ…!」なんてさ
ズルくないかな…

銀河が満ちた 夜空見上げた
一人きりじゃない さっきの星が
サヨナラ…昨日の自分
輝き歌おうと言ってる

みんながくれた 教えてくれた
あたしの知らない あたしの姿
ねぇこんな 未来の夢に
胸を躍らせていいんだね

初めて知った 笑える想い出だと
泣けちゃうってことを…
×