はぐれ雪虫

白い雪虫 どこまで跳んだ
はぐれて郷里(ふるさと) 恋しがる
肩にとまる風花 ぽつんとひとつ
帰りたい 帰ろかな
北国の 日暮れは早い…
やけに聞きたい 郷(くに)なまり

長い無沙汰を 心でわびて
呑み干す地酒の ほろ苦さ
今はわかる 親父の背負(しょ)ってた苦労
帰りたい 帰ろかな
おふくろも 待ってるだろう…
一人しみじみ 夜がふける

北の郷里 凍(しば)れる冬を
こらえて林檎の 花が咲く
急ぎ足をゆるめて 空を見上げる
帰りたい 帰ろかな
春まぢか 根雪もとける…
そうさ 夕陽が呼んでいる
そうさ 夕陽が呼んでいる
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