夜の足音

ああ針に糸をとおす夜に
窓の外を誰かがとおる
みんな自分の分身のように
誰かわかる

ああわだかまりわだかまりが
心の中にまだら模様の
地図をつくって自分しかいない
町の地図を

夜がくる度に手紙を書く
切手の裏を舐めるために
地図はあるのにあて先は知らない
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