隣りの夫婦

耳のきこえない隣りの夫婦が
肩よせあって 白い花を見つめてる
二人はどんなに言いたいだろう
あなたを愛しているんだと
暗いアパートの階段を
隣りの夫婦がのぼってく

耳のきこえない隣りの夫婦が
ただ見つめ合い指で話して笑ってる
つけっぱなしのラジオから
流れてくるのは恋挽歌
人の悲しみを知らぬまま
二人は笑って見つめ合う

ぼくは一人で酒を飲む
そして一人の愛の唄
愛していますと一人言
君は今日も来てくれない
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