君の好きな暑い夏

窓辺の風鈴の下 赤いバラの花びらが
ヒラヒラ音も立てず 落ちる
行くあてもない流れ雲 空にかかる銀の月
ユラユラ夜が更けて行く
何時の間にか 今日が過ぎた
君の事で それだけで
何もなかった様に過ぎた
君の好きな暑い夏が まぶし過ぎた一日が
けだるい影をひきずり 終わる

開けた窓の隙間から 洗濯物くぐり抜け
ヒソヒソ不眠症の奴が
久し振りさコンバンワ 月夜の晩にやって来て
ホロホロ 眠れそうにない
子守唄を聞かせてくれ 優しく切なげに
あの娘の好きなブルースを聞かせて
君の好きな暑い夏が まぶし過ぎた一日が
けだるい夜風に吹かれ 終わる

明日君に電話するよ 駅前のたばこ屋から
サラサラ朝に顔 洗ってから
一人じゃいられない夜さ 小銭集めてカンビール
ソワソワ 会いたい夜
東の空赤く染めて 急ぎ足でイソイソと
西へ西へ西へ夜が 逃げる
君の好きな暑い夏が まぶし過ぎる一日が
好きになれないままで 終わる
君の好きな暑い夏が まぶし過ぎる一日が
好きになれないままで 終わる
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