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心がフィットする絹のような人に出会えたのに
言葉がリードする怪訝な夜が僅かな日を吹き消す

暗闇のなかで握り続けた 手のなかに無数の星屑
ひとつも関心が持てないから そっと手を離す

言うことがもうなくなった
壁にかかってるメニューを読み尽くしても
僕らに何一つ選べない
いくつもの偶然からたどりついたこの夜を
今は足早に過ぎて少しだけ忘れたい

夜風にリンクする物足りない気持ちを腕を通し
謎めいたいムーンライト 架空の町に溶け込む君を照らす

混乱のなかで見つめ合うには僕らまだ幼いけれど
隠し切れないのは僕の方さ 君に会えたのに

言うことがもうなくなった
色とりどりのメニュー 願いを封じ込めていた月も偽物かもしれない
ひとときの曖昧から僕らが手を離すとき
運命はドアを開けてメニューから消えていく

きっかけもなくなった
あの月から僕はメニューを読み尽くしても
心は君の名前を探す
いくつもの偶然からたどりついたこの夜の
ざわめいた星明かりを少しでも見つけたい
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