斜めの町

遠くまでの視界 雨がさえぎり
濡れた舗道 バスのにぶいエンジン
少し早めの恋の追憶

急ぐ足の先をよぎる猫の眼
深い吐息破る青い稲妻
もっとシャープに心照らして

夕映え 肩寄せ眺めてたあの日
甘えながら君はうつむき
苦しい瞳に気づかずに俺は
恋の距離を計りそこねたね

雨は斜め 街も斜め かすんで
つかめなくて今の俺の風向き
もっとシャープに心冷やして

こちづけ まばたき ひとつひとつにも
君は熱い意思を伝えた
きれいな背すじも俺にだけ向けた
多分 愛の証だったね

すべては流れて つれづれのドラマ
俺は距離を計りそこねたね
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