海竜

泣いて 別れた 理由ある女(ひと)を
今も あきらめ切れぬまま
向かい焼酎(ざけ)だよ あばれ海竜
壱岐(いき)の港の 戻りの船は
お前を 抱えて ふたり船

運命(さだめ)の恋と 心に決めて
今夜この手で 抱いてやる
迎えに行くんだ 俺は海竜
女ざかりの 五弁の花が
風の まにまに 散らぬまに

命あたえて 玄界灘は
俺にゃ逢えない 母親がわり
祝ってくれるか 夫婦(めおと)海竜
親の許しを貰うよに
海の 夜明けに 両手を合わす
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