道行華

五色(ごしき)の沼の光を受けて
朝を弾いて咲く蓮(はす)の花
台座の固さは処女(むすめ)のままで
白い花びら 心の証し
咲いてる間は極楽花(ごくらくばな)で
散り行(ゆ)く時は地獄の花か
咲かずに枯れたら 何としょう
咲かずに散ったら 何処(どこ)へ行(ゆ)きます

黄金(こがね)の雲に恋したために
東へ向かい飛ぶ空の鳥
何処まで行っても辿(たど)りもつけず
羽を休める 枝も見えない
飛んでる間は極楽鳥(ごくらくちょう)で
翼折れたら奈落の底へ
飛ばずに落ちたら 何としょう
飛ばずに死んだら 何処へ行きます

夜の静寂(しじま)に隠してみても
隠し切れない現身(うつせみ)の恋
明かりを近づけ手鏡みれば
紅(べに)も一色(ひといろ)今夜は赤い
生きてる間が極楽なのか
道(みち)行(ゆ)く先は三途の川か
この身の辛さは 何としょう
この身が朽(く)ちたら 何処へ行きます
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