三毳山−みかもやま−

まん丸顔の おふくろを
いつも泣き泣き 追いかけた
甘えて生きた 幼い日
時々空を 見上げては
おさない昔 想い出す
母と登った 三毳山(みかもやま)

七曲がり坂 登りつめ
返る笑顔の 母の顔
心にいつも 掛けながら
時々窓の 硝子戸に
エプロン掛けの 母の影
淡いかたくり 咲いていた

学校からの 帰り道
雨に霞(かす)んだ 三毳山
はっきり今も 覚えてる
時々指を 見つめては
夜なべに編んだ 手袋の
母の温もり 想い出す
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