輪の中より、草々

流(なが)るる薫風(くんぷう)葉柳(はやなぎ)へと
はれぎは雲(くも)刷(は)き翳(かげ)りなし
空蝉(うつせみ)の瞳(ひとみ)や
我(われ)射(い)る様(よう)に道(みち)指(さ)す
舞(ま)うは我(われ)一(ひと)つの体(たい)

朝凪(あさなぎ)卯波(うなみ)の立(た)つが如(ごと)し
雪渓(せつけい)残(のこ)りし遠(とう)き連(つら)ね
我(われ)のみこそ舞(ま)えばあたりの香変わりゆく
今(いま)、道(みち)我(われ)の背(せ)を押(お)す
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