居酒屋「みなと」

入り船みたいにさ 人が来て
出船にどこか似た 人が往(ゆ)く
まるで港の ような店
あなたという名の さすらい船を
きょうも待ってる かもめがいます
酔って候 居酒屋「みなと」

せめても一晩さ この膝に
碇(いかり)を降ろしては くれまいか
それが言えない 初(うぶ)な恋
演歌がこぼれる 路地裏あかり
きょうも拗(す)ねてる かもめがいます
酔って候 居酒屋「みなと」

寂しい瞳(め)をしてさ 飲んでたら
想いを察しては くれますか
胸に木枯らし 抱いてます
一度の思い出 愛(いと)しみながら
きょうも泣いてる かもめがいます
酔って候 居酒屋「みなと」
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