夜明けを待ちながら

消えかかる記憶と言葉を吐き出して
ガラスに映る月を君はただ見つめてた

来た道に音をたてて 夜を彷徨う疾強風が
苛立つ身をつよくはやく突き抜けるまで

今降りそそぐ未来にとって 昨日は僕らにとって
それほど深い さして切ない意味なんてない
かるく強めに足元蹴って 二人で夜明けを待って
あの空の向こうへと 生まれくる明日へと

君と歩く冬は夜風が冷たくて
街角の枯葉も行き場なく舞い踊る

息止めて昇り詰めた 明日への白い螺旋階段
月の場所で夜明け前をそっと見下ろす

光かがやく朝陽が満ちて またひとつ夜が去って
やがて窓辺に 素晴らしき日々訪れればいい
その胸の痛みは断切って 新しい世界に立って
変わりつづける形 変わることなき願いひとつだけ

今降りそそぐ未来にとって 昨日は僕らにとって
それほど深い さして切ない意味なんてない
かるく強めに足元蹴って 二人で夜明けを待って
あの空の向こうへと 生まれくる明日へと 進むだけ
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