あゝ声なき友

ハルピン 上海興安嶺
ともに歩いた 戦友よ
生きてる事の すまなさが
俺をせかせる あてない旅へ
女の遺した 手紙の重たさよ

生きているのか 空の下
あの日別れた 戦友の
妻よ 母よ 息子たち
夢のあいつは ただ黙ってた
九段の桜は 今年も咲くだろうか

はるか宮城あおぎつつ
配り続ける 友の遺書
恥ずかしながら 今日もまた
バカといわりょと 笑われようと
俺はさがすぞ 最後のひとりまで
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