恋のしのび雨

宿の浴衣に 着替えた後で
裾の乱れが 恥ずかしい
抱いて そっと そうよもっと
窓に降る雨も 恋のしのび雨

眠れない夜は あなたがほしい
肩を寄せても 振り向かぬ
息をひそめ 息をかけて
ひとり闇の中 指を噛みしめる

川の水面に 牡丹の花が
落ちて悲しい 夢一夜
抱いて そっと そうよもっと
愛の移り香が 胸に染みるまで
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