笑う月

指をからめて あなたのそばで
親に言えない 夜を重ねる
命 削ぐよな 想いをかかえて
燃える波間に 浮かぶ舟になる

ゆらり ゆらりら
寄せて 返して
この世の果てを
見せてください

欲しがる躯が 罪なら
求める心も 罪でしょ
蒼い月が ばかな女を笑う

恋に疲れて さまよう波に
衣擦れの音 しゃらしゃらしゃらと
髪に揺れてる 鬼灯かんざし
思い乱れて 舞う蛍火

きつく 結んだ
帯は うらはら
あなたのほかに
何もいらない

今宵を限りと 言うなら
千切れる この身を奪って
蒼い月が ばかな女を見てる

ゆらリ ゆらりら
弱い男を
いっそ見捨てて
咲いてみせたい

欲しがる躯が 罪なら
求める心も 罪でしょ
蒼い月が ばかな女を笑う
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