北の秋桜

愛を失くした 旅のおんなは 花が咲く駅がすき
迷い子みたいに 遠いめをして 海沿いの町を往く
革の服着た あのひとの影が恋しい
風の中ひとり震えてるわたし
北の秋桜 噂だけでも おしえておくれ

恋がこわれて ひとりぼっちで 淋しさに気がついた
ばかなわたしね ごめんなさいと 泣きながらすがりたい
ここは知床 あのひとの胸が恋しい
最果ての空に名前呼ぶばかり
北の秋桜 おんなごころに どこかが似てる

秋が冬へと 季節かわれば 流氷がくるという 
花にじゃれてる 猫よさよなら ゆうぐれのオホーツク
夜のざわめき 札幌の街が恋しい
夢だけをつなぎこの汽車に乗るわ
北の秋桜 枯れてくれるな わたしの花よ
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