恋雨

胸にほくろがある女は
情けがふかいと 抱いたひと
すがりたいのに すがれない
涙めじりにためながら
夜のとまり木爪を噛む

風が噂をつれてくる
追えば悲しい ぐちになる
すがりたいのに すがれない
二度とわたしを 呼ばないで
酔ってあなたを 捨てる夜

路地のあかりが 濡れるのは
恋の涙かため息か
すがりたいのに すがれない
あなた想えば また泣ける
頬につめたい俄雨
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