ドガとバレリーナ

僕はあれから向かい続けた
記憶より大きなキャンバスに
どんな絵の具を使ったって
そんなに透き通った瞳(め)は描(えが)けない

君の清らかなその心は
鏡のように写してしまう
僕の汚(よご)れたものをすべて
どこかに捨てなければもうここを出る

ドガのように
光の中の君を写したい
愛のために
僕は何をすればいいのだろう
もっと君を知りたいんだ

床に溢れた半円の日向
窓から溢れる天使たち
君は木のバーに掴まって
遠くを見てるようにレッスンしてた

長くしなやかなその手足は
言葉以上に語り始めた
僕が夢を見ていたものは
本当に僕が欲しかったものかな?

ドガのように
光の中の君を写したい
キャンバスと
筆と絵の具 買って来たけれど…
素顔の君を知らなかった

バレリーナ
誰のために君は踊ってるの?
バレリーナ
幼い頃 信じていたもの
ドガのように
光の中の君を写したい
ドガのように
せめて絵の中 伝えたかった
美術部に入った理由
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