過去から届いた光の手紙

何光年も離れた星から見る今は
確かにそこにあったあの頃の僕らだ
美しいのは僕らの旅の証
意味はないけど何となく安心したんだ

ある少年探検隊は竹薮を抜けて
誰も知らない秘密の丘にたどり着いた
白い息を吐き出して見上げた少年達は
何よりも綺麗なものを見つけた

何光年も離れた星を見た僕らは
確かにそこにあった光を見つめた
美しいのは僕らの旅の証
意味はなくとも僕達はそう思えたんだ

一つ二つ三つ四つ五つ六つ歳をとった今では
あの頃の僕が本当にいたのかさえ解らなくなった
綺麗なもの見て綺麗だと思うことが
こんなにも難しいことだとは

何光年も離れた星から見る今は
確かにそこにあった幼い僕らだ
「また旅に出るかい?もう一度僕と」
子供の僕からそう言われた気がした

手に入れてしまった物は
もう手に入らないでしょ
あんなに欲しかったのに
大したことないな
いつか終わりが来て
そこで知ってしまうだろ
何も手に入れてない自分に
それならば全部
いらないよ全部
僕は見ていたいんだ
憧れてたいんだ

何光年も離れた星から見る今は
確かにそこにあったあの頃の僕らだ
美しいのは僕らの旅の証
眩しいのはそこに君がいるからなんだ
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