夢きずな

あれから三年 帳尻合わせ
越えた苦の字の 山や坂
路地の酒場が 馴れ初めで
ひょんなことから 縁結び
つかず離れず ねぇあんた
惚れて一生 惚れて一生
夢きずな

一文無しとは 言い過ぎだけど
何もなかった あの頃は
わずか二間の 仮ずまい
それも今では 笑い草
住めば都の 辰巳風
ゆれる風鈴 ゆれる風鈴
夢きずな

目と目を合わせりゃ あんたが判る
所帯構えりゃ なおさらに
先を急いじゃ 逃げていく
明日という日も しあわせも
そっと柱に 手を伸ばし
めくる日めくり めくる日めくり
夢きずな
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