タカラモノ

ねえ 君の名前を
何度 僕は呼んだだろう
目黒川の夜桜の下
歩いたあの日から

ねぇ もう責めないで
誰のことも ましてや自分を
よくがんばったね 強かったね
本当は 弱いコのくせに

爪先を一歩ずつ前に出して
その背中 ずっと見てるから
「愛してた」なんて過去形じゃ言えない
さよなら 僕のタカラモノ

ねぇ 君の笑顔に
何度 僕は救われただろう
明け方の窓辺 膝をかかえた
僕を抱きすくめて

ねぇ 大切なもの
たった一つ守ればいい
「何もかもすべて 欲しがらないで」
そう言って 笑って 泣いたね

ふりだした雨に言葉を失くして
もう一度 そっとキスをして
愛してる そばにもういれないけれど
さよなら 僕のタカラモノ

爪先を一歩ずつ前に出して
その背中 ずっと見てるから 振り向かないで
「愛してた」なんて過去形じゃ言えない
さよなら 僕のタカラモノ

さよなら 僕のタカラモノ
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