遠く箱の中

戻されたのは昨日の自問自答の地点
細くなる全ての疑問を伏せ
光だけ捕らえる

踊り出すような意味のない仕草と
明日の心残り 見つけて

冷たい鉄の匂いと
曇らせている指先

偽物のような
感情の波間を縫っても
対岸はもう 見えない

そして背中についた目を思い出す
あの日はもう喧騒
終わりのない昼間
廻る世界に埋もれた魚
意識はさらに深く残る

埋もれていた嵐の残留
経緯をほどいて
辿り着くのは 後退
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