放浪~さすらい~

さみしさは たとえば
旅路の 流れ星
この胸にほのぼの 揺れるまなざしよ
風とさすらう 北国は
春といえども 空はさむざむ
あゝ俺は 俺はひとり

せつなさは たとえば
夜汽車の 汽笛(ふえ)の音
悲しみにたえてた きみの泣きぼくろ
風とさすらう 北国は
遠い灯りに 夢もやつれて
あゝ旅の 酒に泣ける

人の世は たとえば
夜空の 夢花火
つかのまの華やぎ 闇の蜃気楼
風とさすらう 北国は
白い辛夷(こぶし)の 花は咲けども
あゝ今日も 俺はひとり
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